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名称/別名
(学名・英名・科名)
利用部位
主要産地 特徴・用途・その他
アサノミ/麻の実、大麻、麻
果実
(植物学上)
中国、インド、アメリカ 大麻の種子で、インド産の大麻のような麻酔性を持たないもの。七味唐辛子の原料。熱処理済。
(Cannabis sativa L.・Hemp seed・クワ科)
アサフェチダ/アギ(阿魏)、ヒーング
根茎 イラン、アフガニスタン ジャイアントフェンネルの根茎を切って出た樹液を集めて固めたもの。油で炒めるとタマネギのような香り。豆、野菜料理に利用。
(Ferula assa-foetida L.・Asafoetida・セリ科)
アジョワン
種子 インド、エジプト タイムに似た芳香を持つ。種子を砕いて使用。種子油も利用。インド料理に欠かせない。
(Carum ajowan(Trachyspermum ammi Sprague) ・Ajowan (Ajwain)・セリ科)
アニス/遏泥子、ウイキン(茴芹)
葉・茎・花 インド、パキスタン 甘い香り(主成分アネトール)が特徴。種子を砕いて使用。種子は焼き菓子等にそのまま、あるいは粉末で使用。
(Pimpinella anisum L.・Anise・セリ科) 果実
(植物学上)
アンゼリカ/アンジェリカ、ヨロイグサ
全草 フランス、ドイツ セロリに似た青臭い芳香を持ち、葉・根・種子部のいずれも利用。葉柄は砂糖漬けにして菓子のデコレーションに利用。
(Angelica archangelics ・Angelica・セリ科)
ウイキョウ/茴香、フェンネル、フェネル、小茴香
種子 シリア、インド、エジプト 芳香成分には矯臭効果があり、魚肉の臭い消しによい。スパイスとしては主に種子を利用。葉をハーブとして利用する場合もあり。
(Foeniculum vulgare Mill.・Fennel・セリ科) 葉・茎
ウコン/鬱金、宇金、ターメリック、クルクマ、アキウコン(秋鬱金)
根茎 インド、中国、フィリピン 根茎部を使用。湯せん→天日乾燥→粉末にして市販。黄色の着色料(カレー)として利用。着色成分はクルクミン。
(Curcuma domestica Valet.(Curcuma longa L.,他)・Turmeric・ショウガ科)
エシャロット/シャロット、ベルギーエシャロット、ガーデンハーブ
鱗茎、葉 ベルギー、フランス 鱗茎、葉を使用。らっきょうに似た形と香味。
(Allium ascalonicum L.・Shallot・ユリ科)
オレガノ/ハナハッカ、ワイルドマジョラム
葉、花穂 イタリア、ブルガリア 葉を使用。トマトとの相性がよく、マジョラムに似ているが、よりクセがあり野性的な香りを持つ。肉や魚の臭い消しにも良く使われる。
(Origanum vulgare L.・Oregano・シソ科)
オールスパイス/ヒャクミコショウ(百味胡椒)、ピメント、ジャマイカペッパー
果実 ジャマイカ、メキシコ 未熟で緑色の果実を摘み採り、天日乾燥。シナモン・クローブ・ナツメグをミックスしたような香味。用途は広く、シチュー、スープ、ソースあるいは焼き菓子などにも利用。
(Pimenta dioica L.・Allspice・フトモモ科)
オレンジピール/チンピ(陳皮)、マンダリン
果皮 日本、中国 ミカン類の皮を干したもの(陳皮)、もしくは皮の砂糖漬け。チンピは七味唐辛子の材料の一つ。砂糖漬けはお菓子に利用。
(Citrus unshiu Markovich,Citrus sinensis L.・Orange peel ・ミカン科)
ガジュツ/ムラサキウコン(紫鬱金)、ゼドアリー
根茎 中国、台湾、日本 ターメリックの近縁植物(Curcuma zedoari)の根茎部を使用。ジンジャーよりも苦味が強い。芳香健胃薬としても利用。
(Curcuma zedoaria Rosc.・Zedoary・ショウガ科)
カショウ/花椒、ホワジャオ
果実 中国 山椒に似た芳香と辛味があるが植物学的には別種。果実を乾燥させたもの。山椒に似てるが強い香りと味。種子を除いて果皮をスパイスとして利用。
(Zanthoxylum bungeanum Maxim.(Xanthoxylum bungeanum)・Chinese pepper・ミカン科)
カシア/チュウゴクケイヒ(中国桂皮)、シナモン、ニッキ
樹皮 中国、インドネシア、ベトナム シナモン(セイロン肉桂)に類似しているが、香味が強い。産地により風味、形状に差がある。菓子類の他、カレー、ソース、ケチャップ等用途が広い。シナモンより幾分評価は下がる。
(Cinnamomum cassia Presl・Cassia・クスノキ科)
カフィアライム/カフェライム、コブミカン、マックルー
タイ、インドネシア こぶみかんの葉を用いる。レモンに似て、さらにさわやかな香りがある。鶏肉や魚の料理に加えると独特の風味が生まれる。
(Citrus hystrix DC.・Kaffir lime・ミカン科) 果皮
カモミール/ジャーマンカモミール、カミツレ、カモマイル イギリス、ベルギー ジャーマンカモミールの花を用いる。リンゴに似た甘い香りでハーブテイによく使われる。近縁種にローマカモミール(多年草)があり、芳香は類似。
ガランガル/ナンキョウ、コウズク、カー 根茎 インド、東南アジア 主に根茎部をスパイスとして利用。ジンジャーに似た香味であるが、よりさわやかな香りと辛味を持つ。ガランガル(小ガランガル)に近いものに大ガランガルがあり、これは植物学上は別種。
(Alpinia officinarum,Alpinia galanga Willd.・Galangale (Galangal)・ショウガ科)
カルダモン/ショウズク(小荳蒄) 果実、種子 インド、グァテマラ 樟脳に似た清涼感のある芳香を持つ。さく果を用いるが外皮ではなく、種子の部分に香味がある。高級スパイス。さまざまな料理に利用。
(Elettaria cardamomum White et Mason・Cardamom(Cardamon)・ショウガ科)
カレープラント/エバーラスティング 地中海沿岸地域 ラム肉や青魚を煮込むときに入れると、ほのかなカレーの匂いがついて臭みが消える。
(Helichrysum italicum G. Don fil. subsp. serotinum P. Fourn.・Curry plant・キク科)
カレーリーフ/ナンヨウサンショウ(南洋山椒)、オオバゲッキツ(大葉月橘) インド、南中国 芳香のある常緑の低木の葉。カレーパウダー等広くカレーの芳香付けに利用。
(Murraya koenigii Spreng.・Curry leaves・ミカン科)
カンゾウ/甘草、リコリス 根茎 中国、トルコ 甘味成分(グリチルルチン)を含有し、塩慣れ、甘味料の目的で使用。漬物、佃煮、塩辛、珍味などに甘味料として多用。
(Glycyrrhiza glabra L.,Glycyrrhiza uralensis Fisher・Licorice (Liquorice)・マメ科)
キャットニップ/イヌハッカ、チクマハッカ、キャットミント アジア南西部・ヨーロッパ 肉料理の香り付けに用いたり、サラダに入れたり、ハーブティーにする。
(Nepeta cataria・Catnip (Catmint)・シソ科)
キャラウェイ/ヒメウイキョウ(姫茴香) 葉・花 デンマーク、イギリス おだやかな甘さと若干のほろ苦さを有する果実を利用。料理、菓子、酒に多用される。緑色若葉はパセリやニンジンに似た香味。
(Carum carvi L.・Caraway・セリ科) 果実
クチナシ/サンシシ(山梔子) 果実 日本、中国、台湾 着色の目的で果実が利用される。水溶性のカロチン系黄色色素(α−クロチン)を含む。きんとん、たくあん漬け、ゼリー、キャンディーに利用。
(Gardenia jasminoides・Gardenia (Cape jasmine)・アカネ科)
クミン/ウマゼリ 種子 インド、イラン、モロッコ カレーパウダーの香りを持つ種子を利用。独特の強い芳香と若干の辛味、苦味を有する。形、大きさでキャラウェイと混同されることがあるが、香りは異なる。
(Cuminum cyminum L.・Cumin・セリ科)
クレソン/オランダガラシ、ミズガラシ、ウォータークレス フランス、イギリス マスタードに似た芳香と辛味、かすかな苦味を有する葉を使用。マスタードに似ているが辛味は弱い。
(Nasturtium officinale L.・Cress (Water cress)・アブラナ科)
クローブ/チョウジ(丁字)、丁香、百里香 花蕾 インドネシア、マダガスカル、ザンジバル くぎを連想させる花のつぼみをスパイスとして使用(天日乾燥)。刺激的なすがすがしい芳香が特徴(ウースターソースの主要香気)。
(Syzygium aromaticum Merr.(Eugenia caryophyllata)・Cloves・フトモモ科)
ケシノミ/芥子の実、ポピーシード、ケシ 種子 イラン、インド、オランダ けしの完熟実から取れる種子(完熟実には麻酔成分はなし)。
ゴマに似た香味であり、ローストすると非常に香ばしくなる。
(Papaver somniferum L.・Poppy seed・ケシ科)
ケーパー/フウチョウボク(風鳥木) 花蕾 フランス、イタリア、スペイン 特有の芳香(カプリン酸を含む)を持つ花のつぼみをスパイスとして使用。酢漬け、塩漬けとして利用され、スモークサーモンの薬味として有名。
(Capparis spinosa L.・Caper・フウチョウソウ科)
コショウ/胡椒、ペッパー、黒胡椒、白胡椒、グリーンペッパー、ペパー 果実 マレーシア、ブラジル 果実を使用。黒胡椒は未熟実を果皮ごと天日で乾燥、白胡椒は完熟実を水に浸し皮をむき乾燥させる。さわやかな芳香と強い辛味を持つ代表的なスパイス。世界各地で利用され、多くの料理に適合する。
(Piper nigrum L.・Pepper・コショウ科)
ゴマ/胡麻、セサミ 種子 中国、インド、スーダン 種子の色により、白、黒、茶、黄に分けられる。煎ると芳香を発する。
(Sesamum indicum L.・Sesame seed・ゴマ科)
コリアンダー/コエンドロ、カメムシソウ、コヅイシ 種子 インド、モロッコ、カナダ スパイスとしては種子を使用。完熟するとレモンとセージを合わせたような芳香を持つ。インド、日本ではカレー粉の主要原料のひとつ。
(Coriandrum sativum L.・Coriander・セリ科) 葉・茎 タイ、ベトナム、中国
サフラン/バンコウカ(蕃紅花) 花柱
(めしべ)
スペイン、オーストリア 花柱の上半分(めしべ)を乾燥したもの。独特の芳香と鮮やかな黄色への着色効果を持つ。最も高価なスパイスで、パエーリヤ、ブイヤーベース等南欧料理に不可欠。
(Crocus sativus L.・Saffron・アヤメ科)
サボリー/キダチハッカ、セイボリー、サマーサボリー、ウィンターサボリー 葉、花穂 南フランス、ドイツ 葉、花穂を使用(開花直前に茎ごと刈り取り日陰干し後揉み落とす)。芳香とペパーに似た辛味を持つ。豆のハーブとも呼ばれ、ヨーロッパでは豆料理に多く使われる。
(Satureja hortensis L.・Savory・シソ科)
サラダバーネット/オランダワレモコウ(阿蘭陀吾亦紅) 地中海沿岸地域 生の葉をサラダなどに利用する。キュウリに似たさわやかな香りがあり、少しほろ苦い。
(Sanguisorba minor・Salad burnet・バラ科)
サンショウ/果実・果皮:山椒、ハジカミ 葉:山椒、葉山椒、木の芽 果実、果皮 日本、韓国、中国 独特の香気と辛味を持つ。実だけでなく葉も若い樹皮も使われる。日本料理では薬味として広く利用されている。
(Zanthoxylum piperitum DC.(Xanthoxylum piperitum)・Japanese pepper・ミカン科)
シソ/花・花穂:紫蘇、青ジソ、赤ジソ、穂ジソ、大葉、カタメンジソ 種子:紫蘇、シソの実、カタメンジソ 花、花穂 日本、中国 古くから伝わる日本の代表的なハーブであり、葉だけでなく、花穂も実も使われる。爽やかな芳香(ペリラアルデヒド、リネン、ピネン等の精油)を持つ。
(Perilla frutescens Brit.・Perilla・シソ科) 種子
シナモン/セイロンニッケイ、肉桂、桂皮、ニッキ 樹皮 スリランカ、インド、中国 樹皮を細長く剥ぎ取り天日で乾燥させる。明褐色でそう快な特有の甘味を帯びた香りを持つ。甘味でスパイシーな香り(桂皮アルデヒドが主要精油)を持つ。
(Cinnamomum zeylanicum Blume・Cinnamon・クスノキ科)
ジャスミン/ソケイ シロモッコウ 花・蕾 中国、インド、エジプト、モロッコ ハーブティーやリキュールの原料として使用。
(Jasminum officinale・Common white jasmine・モクセイ科)
ジュニパーベリー/トショウ(杜松)、セイヨウネズ(西洋杜松)、杜松の実 果実 ヨーロッパ、北アメリカ 少々苦味を含んだ松脂様香を持つ果実を乾燥。マリネやパイ等、獣肉を使った料理の香り付けに最適。
(Juniperus communis L.・Juniper berry・ヒノキ科)
ショウガ/生姜、ジンジャー、ハジカミ、干姜 根茎 インド、アフリカ 身近な食生活の中で広く使用されているものであり、地下の根茎部を用いる。甘い芳香(ジンゲベレン等)と爽やかな辛味感(ジンゲロン、ショウガオール)を持つ。
(Zingiber officinale Rosc.・Ginger・ショウガ科)
スターアニス/ハッカク(八角)、ダイウイキョウ(大茴香)、トウシキミ 果実 中国、ベトナム、インド 完熟前に収穫した果実を利用。アニスに良く似た甘い香りがあり、星の形をしている。甘い芳香のアネトールという成分がアニス、フェンネルよりも多い。
(Illicium verum Hooker filius・Star anise・シキミ科)
ステビア/アマハステビア 葉茎 パラグアイ 甘味料として、南米では古くから使われてきた。全草に甘みがあり、ハーブティーなどに利用。
(Stevia rebaudiana・Stevia・キク科)
スペアミント/オランダハッカ 葉、茎 アメリカ、中国、インド 葉および茎を使用。ペパーミントに比べ清涼感は弱く少々青臭い。
(Mentha spicata・Spearmint・シソ科)
セージ/サルビア、ヤクヨウサルビア ギリシャ、トルコ かなり強い香味を有する葉を乾燥して用いる。魚肉類全般の臭み消しに抜群の効力を発揮する。
(Salvia officinalis L.・Sage・シソ科)
セロリー/セロリ、セルリー、オランダミツバ 葉柄、茎葉 インド、フランス、スペイン スモールエージと呼ばれる野生セロリーの種子がスパイスとして使用されている。青臭さとほろ苦さに特徴があり、よく味わうと幾分甘さも感じられる。
(Apium graveolens L.・Celery・セリ科) 種子
センテッドゼラニウム/ニオイテンジクアオイ、ニオイゼラニウム 葉、花 南アフリカ 花はサラダやドリンクの飾り、葉は砂糖漬けのほか、ケーキにはりつけて焼き上げ飾りや香りづけに利用します。
(Pelargonium spp.・Scented perlargoniums・フウロソウ科)
ソレル/スイバ、オゼイユ、スカンポ、スカンコ ヨーロッパ諸国、アジア さわやかな酸味を有する葉を用いる。酸味が特徴。
(Rumex acetosa・Sorrel・タデ科)
タイム/タチジャコウソウ 葉、茎 モロッコ、フランス、スペイン 葉および茎を使用。芳香の主成分はチモールとカルバクロール。すがすがしい芳香とほろ苦さがあり、魚介類の生臭みを消すのに最適。
(Thymus vulgaris L.・Thyme・シソ科)
タデ/蓼 芽、若葉 日本、韓国、中国 発芽したての芽(芽たで)、青たでの若葉(葉たで)を用いる。独特の芳香とぴりっとした辛味感(タデオール、タデオン)を持つ。
(Polygonum hydropiper L.・Tade(Water pepper)・タデ科)
タマリンド/チョウセンモダマ 果実 東南アジア ほのかに甘い香りとフルーツ様の酸味のある果実を使用(特に中果皮)。料理の酸味付けに利用。カレー、チャツネ(防腐目的)、ソース等に利用。
(Tamarindus indica L.・Tamarind・マメ科)
タラゴン/エストラゴン 葉、茎 フランス、オランダ 若葉や茎を使用。アニス様の甘さといくぶんセロリに似た芳香が特徴。ヨモギの近縁。エスカルゴ料理に必須、ピクルスやマリネにも利用。
(Artemisia dracunculus L.・Tarragon・キク科)
ダンディライオン/セイヨウタンポポ、ダンディリオン 葉、根 ヨーロッパ・北アジア 若葉は生のままサラダに、根はタンポポコーヒーに利用。
(Taraxacum officinale・Dandelion・キク科)
チャイブ/エゾネギ、シブレット 葉、鱗茎 北欧、フランス 玉葱に似たマイルドな香味の葉と、地下の鱗茎を用いる。オムレツ、シチューまたは酢味噌和え等に利用。
(Allium schoenoprasum L.・Chives・ユリ科)
チャ―ビル/セルフィーユ、ウイキョウゼリ フランス、アメリカ パセリよりもマイルドな香味を持つ若葉を用いる。スープ、ドレッシング、サラダに利用。
(Anthriscus cerefolium Hoffm.・Chervil・セリ科)
ディル/ジル(蒔蘿)、イノンド インド、ヨーロッパ やや刺激的な芳香を持つ種子がスパイスとして使われる(葉,茎,花も芳香あり)。パン、ピクルス、魚料理用のソース等に利用。
(Anethum graveolens L.・Dill・セリ科) 種子
トウガラシ/唐辛子、チリペッパー、チリー、レッドペッパー 果実 中国、インド、メキシコ 強い辛味(カプサイシン)を持つ果実を乾燥したもの。(粉末、フレーク状、ホール)世界の様々な料理に利用。
(Capsicum annuum L.,Capsicum frutescens L.,他・Red pepper(Chili pepper)・なす科)
ドクダミ/ジュウヤク(十薬) 東アジア ベトナム料理では主要な香草として重視されている。加熱することで香りが和らぐことから、日本でも山菜のひとつとして天麩羅などにして賞味することがある。
(Houttuynia cordata・Chameleon plant ・ドクダミ科)
ナスタチウム/キンレンカ(金蓮花)、ノウゼンハレン ペルー・コロンビア 辛味のある葉と花はサラダやサンドイッチに利用し、つぼみは酢漬けにしてケイパーの代用にされる。
(Tropaeolum majus・Garden nasturtium・ノウゼンハレン科)
ナツメグ/ニクズク(肉荳蒄) 種子の仁 モルッカ島、グレナダ、インドネシア、スリランカ 種子の仮種皮を取り除き割って出た褐色の仁を天日乾燥したもの。特有の芳香と抜群の矯臭効果を持つ。甘い刺激的な香とほろ苦さを持ち、西洋料理には不可欠の重要スパイスである。
(Myristica fragrans Houtt.・Nutmeg・ニクズク科)
ニガヨモギ/ワームウッド、アブシント、アルセム 葉、茎 ヨーロッパ、アジアの温帯地域 葉茎を使用。リキュールの原料として利用。
(Artemisia absinthium L.・Wormwood・キク科)
ニジェラ/ニゲラ、黒種草、ブラッククミン 種子 インド、地中海沿岸、南アジア ピリッとした辛味を持つ種子を用いる。インド料理(野菜、豆)、パン(中近東、トルコ)に利用。
(Nigella sativa L.・Nigella(Devil-in-a-bush)・キク科)
ニラ/韮、コミラ(古美良) 葉、茎 中国、台湾、日本 ニンニクの香味を弱くした臭いを持つ葉茎を使用。中華料理、肉の臭みとりなど。
(Allium tuberosum Rottler・Chinese chive(Garlic chive)・ユリ科)
ニンニク/ガーリック、ダイサン(大蒜) 鱗茎 エジプト、イタリア、アメリカ 特有の刺激的な香味(アリシン)を持つ地下の鱗茎を使用。肉類や魚の臭い消し等その用途は広く、種々の料理に使用。
(Allium sativum L.・Garlic・ユリ科)
ハイビスカス(ローゼル)/ブッソウゲ 花顎 インド、フィリピン 特有のの芳香と酸味、また赤色の色素成分を有するがく部を使用。爽やかな酸味と色を生かした飲料、ジャム、ゼリー等に利用。
(Hibiscus sabdariffa L.・Roselle・アオイ科)
バジル/葉:メボウキ(目箒)、バジリコ 種子:メボウキ(目箒)、バジリコ、スイートバジルシード フランス、インド 特有の高貴でさわやかな香味を持つ葉、茎、花穂を使用。ハーブの王様として親しまれ、特にイタリア料理には不可欠。
(Ocimum basilicum L.・シソ科) 種子
パセリ/オランダゼリ、モスカールドパセリ 葉、茎 ドイツ、フランス、アメリカ さわやかな芳香成分を持つ葉及び茎を用いる。西洋料理全般に広く利用。
(Petroselinum crispum Nyman・Parsley・セリ科) 種子
バニラ/バニラビーンズ 果実 マダガスカル さや状の実(バニラビーンズ)を醗酵させてつくり、甘味に合う芳香(バニリン)を持つ。ケーキ、アイスクリーム等甘味系の菓子類、飲料に利用。
(Vanilla planifolia Andrews・Vanilla・ラン科)
ハッカ/薄荷、ニホンハッカ、ワハッカ、メグサ(目草) 葉、茎 日本、インド、アメリカ メントールの香りをもつ葉および茎を使用。ドロップ、キャンデイ、ゼリー、ラム・マトン等の羊肉料理に利用。
(Mentha arvensis var. piperascens・Mint・シソ科)
パプリカ/アマトウガラシ(甘唐辛子) 果実 東欧諸国、スペイン 甘い香りとオレンジ色の着色性が評価されているもので、実を乾燥し粉末状にしたもの。鶏肉、魚介類、オードブル等の料理に色と香り付けとして幅広く利用されている。スイートとホットの二種類がある。
(Capsicum annuum L.・Paprika・なす科)
パラダイスグレイン/ギニアペパー、メレグェタペパー 種子 ガーナ、西アフリカ カルダモンに似た香りとペパーのような辛味を持つ種子を乾燥して用いる。果実酒の香り付けや西アフリカ地域の各種料理(ラムや野菜)に利用。
(Aframomum melegueta K. Schum.・Grains of Paradise・ショウガ科)
ヒソップ/ヤナギハッカ 葉、花穂 フランス、ハンガリー ミント様の香りと軽い苦味を持つ葉および花穂を使用。脂っこい肉や魚料理に、又シチュー、ソースなどに利用。
(Hyssopus officinalis L.・Hyssop・シソ科)
フェネグリーク/フェヌグリーク、コロハ、メッチ、霊香草 種子 フランス、ドイツ カラメル様の少し甘い香とメープル様の苦い味を持つ種子を用いる。カレー、チャツネ等に利用。
(Trigonella foenum-graecum L.・Fenugreek・マメ科)
ピンクペッパー/
1)コショウボクの実
2)セイヨウナナカマド
3)完熟コショウ
果実 1)仏領レユニオン島
2)北ヨーロッパ
3)インド、ブラジル
ピンクペッパーとして商業的には3種類の香辛料が流通している。
1)コショウボクの実を乾燥させたもの。
2)ペパー様の形とそのかすかな香りを持つ西洋ナナカマドの実を乾燥したもの。酸味と適度な渋みを有し、肉料理、鹿肉料理などに利用。
3)完熟させた胡椒の実。
( 1)Schinus terebinthifolius Raddi 2)Sorbus aucuparia L 3)Piper nigrum L・Pink Pepper,Rowanberry.・1)ウルシ科 2)バラ科 3)コショウ科)
ペパーミント・セイヨウハッカ 葉、茎 アメリカ、イギリス メントールの清涼感あふれる葉および茎を使用。菓子類その他に利用。
(Mentha ×piperita L.・Peppermint・シソ科)
ベルガモット/タイマツバナ、ビーバーム、モナルダ 葉、花 北アメリカ 若葉や花の部分をハーブティーや、サラダなどに利用。おなじベルガモットの名称をもつCitrus bergamiaとは種類が異なる。
(Monarda didyma L.・Bergamot(Bee balm)・シソ科)
ホースラディッシュ/セイヨウワサビ、ワサビダイコン 根茎 アメリカ、イギリス 特有の芳香と辛味を持つ根茎部を使用。ローストビーフ、生牡蠣等、また各種ソース類やねりわさびに利用。
(Armoracia rusticana G. M. Sch.(Cochlearia armoracia L.,他)・Horseradish・アブラナ科)
ボリジ/ルリヂシャ 葉・花 トルコ、地中海沿岸 花や葉をサラダなどに利用。
(Borago officinalis L.・Borage・ムラサキ科)
マーシュ(コーンサラダ)/ノヂシャ ヨーロッパ・北アフリカ サラダ用のハーブの他、シチューや炒め物にも利用。
(Valerianella locusta・Corn salad(Lamb's lettuce)・オミナエシ科)
マスタード/種子:カラシ(辛子、芥子)、ガイシ(芥子) 葉:カラシナ(辛子菜)、セイヨウカラシナ 種子 カナダ、中国 多くの品種があるが、大別してホワイトタイプ(辛味弱い)とブラックタイプ(辛味強い)があり、これらの種子を乾燥、もしくはさらに粉末化して用いる。ツンと鼻に抜ける辛味感があり、ペパー、唐辛子と共に辛いスパイスの代表格であり、種々の料理、食品に利用。
(Brassica juncea Czern.,Sinapis alba L.,他・Mustard・アブラナ科) 南ヨーロッパ・インド・アフリカ ピリッとした辛味があるのでサンドイッチやサラダなどに用いられる。
マジョラム/マヨナラ、スイートマジョラム、ハナハッカ フランス、ギリシャ 甘味でほろ苦い繊細な香を有するスイートマジョラムの葉を用いる。レバーペースト、ソーセージ、スープ、シチュー等のほかトマトを使った料理によく利用される。
(Majorana hortensis Moench.(Origanum majorana)・Marjoram・シソ科)
ミョウガ/茗荷、?荷 花穂 日本 すがすがしい芳香と辛味を持つミョウガの開花前の花穂を用いる。さしみのつまや麺類などの薬味として利用。
(Zingiber mioga Roscoe・Mioga・ショウガ科)
メース/ニクズクカ(肉荳蒄花) 種皮 モルッカ島、グレナダ ナツメグの仮種皮を乾燥させたもの。ナツメグより弱くて繊細な香りを持つ。ナツメグと同様の使い方の他、フルーツパイや焼きりんご、ケーキ等には、こちらの方が使いやすい。
(Myristica fragrans Houtt.・Mace・ニクズク科)
ヤロウ/セイヨウノコギリソウ ヨーロッパ、西アジア ごく若い葉をサラダやディップなどの料理に利用。
(Achillea millefolium L.・Common yarrow・キク科)
ヨモギ/蓬、モチグサ 日本、インド、中国 青臭い香りとほろ苦さを有する葉を用いる。脂っこい肉料理や、がちょうの詰め物料理、又は草もち等に利用。
(Artemisia princeps Pampan.・Japanese mugwort・キク科)
ユズ/柚子、香橙 果皮 中国、日本 柑橘系の独特な芳香を有する果実(果皮)を用いる。蕎麦やうどんの薬味として、また七味唐辛子の原料として利用。
(Citrus junos Sieb.・Yuzu・ミカン科)
ラベンダー 葉、花、茎 フランス、イタリア 高貴で清潔感のある芳香を有する葉、花、茎を用いる。シチュー、マリネ等に使う。食品以外の用途が多い。(石鹸、入浴料等)
(Lavandula angustifolia Mill.(L. stoechas,L. dentata,他)・Lavender・シソ科)
リンデン/セイヨウボダイジュ(西洋菩提樹)、セイヨウシナノキ フランス、ドイツ ほんのりスパイシーで甘い風味を持つ菩提樹の花および葉を用いる。花や葉を乾燥したものを茶として、またクリームや甘味料理に利用。
(Tilia ×europaea・Linden・シナノキ科)
ルッコラ(ロケット)/キバナスズシロ 葉・花 地中海沿岸地域、西アジア サラダの材料や、ピザやサンドイッチのトッピングとして利用。噛むとごまの香りがし、クレソンに似た辛味もある。
(Eruca sativa L.(Eruca vesicaria subsp. Sativa)・Rocket(Garden rocket)・アブラナ科)
ルバーブ/ショクヨウダイオウ(食用大黄)、マルバダイオウ 葉柄 シベリア、ヨーロッパ北部 酸味のある茎を刻み、砂糖を加えて煮てジャムにしたり、砂糖漬けに利用。
(Rheum rhabarbarum L.(Rheum rhaponticum)・Rhubarb・タデ科)
レモングラス/コウスイガヤ(香水茅)、レモンソウ 葉、茎 グアテマラ、ハイチ レモン様の甘い芳香(少し青臭い)を有する葉および茎を使用。魚、鶏料理、スープ等に利用。(タイのトムヤムクンスープの風味付け)
(Cymbopogon citratus Stapf・Lemongrass・イネ科)
レモンバーム/メリッサ、セイヨウヤマハッカ、コウスイハッカ 葉、花 南フランス、ドイツ レモン様の芳香(酸味無し)を有する葉、花を用いる。サラダ、ソース、オムレツに、またハーブテイーとして利用。
(Melissa officinalis L.・Melissa・シソ科)
レモンバーベナ アルゼンチン、チリの温帯地域 さわやかなレモンに似た香り。生の葉はハーブティのほか、オイルやビネガーに漬けたり、飲み物・ゼリー・料理に入れ香りづけに使われる。
(Lippia citriodora HBK・Lemon scented verbena・クマツヅラ科)
レモンピール 果皮 アメリカ、イタリア、スペイン レモンの皮を干したもの、もしくは皮の砂糖漬け(キャンデイード・レモンピール)。ティーにすると爽やかなレモンの香。砂糖漬けしたものは製菓用として。
(Citrus limon Burm.・Lemon peel・ミカン科)
ローズ/バラ ブルガリア、トルコ、フランス 芳香性の強い品種(Damask Rose)の花を用いる。菓子類やインド料理に利用。
(Rosa spp.・Rose・バラ科)
ローズマリー/マンネンロウ、ロスマリン 葉、花穂、茎 フランス、スペイン、モロッコ 新鮮な甘い芳香とほろ苦さと強い青臭さを持つ葉、茎、花穂を使用。肉の臭みをとる料理、加工食品に利用。
(Rosmarinus officinalis L.・Rosemary・シソ科)
ローズヒップ/ドッグローズの実、ヨーロッパノイバラ、キンオウシ(金桜子) 果実 南米、中国 野いばら(カニナ種)の実を使用。脂肪酸ビタミン豊富。ジャム、お茶、シロップ、ワイン等に利用。
(Rosa cania, Rosa laevigata・Rose hip・バラ科)
ローレル/ゲッケイジュ(月桂樹)、ローリエ、ベイリーフ ギリシャ、トルコ すがすがしい芳香と若干の苦味を持つ月桂樹の葉を用いる。香り付けだけでなく、肉や魚の臭い消しの効果も大きく、広く利用されている。
(Laurus nobilis L.・Laurel・クスノキ科)
ロングペッパー/ナガコショウ(長胡椒)、ヒハツ 果実 インド、スリランカ ペパーの近縁種である果実を使用(約2.5cmの長さ、粉末化せずホールの状態)。東アジアでカレー等に利用。ペパーより品質は下とみられているが、ローマ時代にはペパーより珍重されたこともある。
(Piper longum L.,Piper retrofractum Vahl・Long pepper・コショウ科)
ワサビ/根茎:山葵、山薑 葉、葉柄、蕾:山葵、山薑、葉ワサビ 根茎 日本 すがすがしい芳香と特有な辛味を有する根茎部を使用。刺身や寿司の薬味として欠かせないポピュラーな和風香辛料。
(Wasabia japonica Matsum.(Eutrema japonica Koidz.)・Wasabi・アブラナ科) 葉、葉柄、蕾



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